「!」 「何となくだから」 私は笹原晶の腕を掴んだ。 さすがに隣に寄り添うまではいかないが、少し歩を遅らせて裾を握った。 「…掴むなら隣来いよ」 そう言うのは、少しズルいと思う。 笹原晶が立ち止まって私が隣へ行くのを待っているのが分かる。 「どうした?」 奴はさらに追い討ちをかけてきた。 絶対わざとだ。 少しほくそ笑んでるのが一瞬だが見えた。 チクショウめ。 私は初心者だっつんだ。 手加減しろよ。