「いや…それを言うなら大樹君の方でしょ」



「はぁ?」



「だって私がずっと考え続けた答えを簡単に出してしまうんだもの」




モヤモヤの正体。


自分で考えてたら、多分まだ答えは出ていなかっただろう。




「…………たまたまだ」




本当にそうなのだろうか?
何だか違う気がする。
だから私は前から気になっていたことを尋ねてみた。




「大樹君が最近寝付けない理由って何?」



「……何もねーよ」




まぁ、私じゃ役不足ってことか。




「話聞いてくれて嬉しかったよ。
…もし、私でも何か役に立てそうなら話してね」


「…聞かない、のか?」


「聞かれたいの?」


「…………」




閉口している大樹君。
どうやら迷ってるみたいだ。