「ささはら、しょうさん?」



「………何だ?」



「き、今日は学校へご登校なされる日だったのですか?」



「悪いか?」



「滅相もございません。
嬉しくて嬉しくて泣いて飛び上がりそうです」



「……お前、別れたんだからそういう事言うな」




しまった。
また失態を犯してしまった。
どうにかならないかな、この饒舌な口。




「俺にはもう関わるなよ」




笹原晶のこんなに冷たい目は初めて見た。
今までの比じゃないくらいの冷たい目。


しかし、私はそんな事で怖じ気づく精神は持ち合わせていない。負けるものか。




「関わらないから、金輪際一切関わらないから、どうか荷物をその空いてるスペースに置かせてもらえませんかね?」




弱腰だけどね。




「好きにしろ」




それだけ言って奴はお眠り体勢へ。


教室では私達のやり取りでザワザワ…


本当に何をそんなに話すことがあるんだか。



そんな事を思いながら私は守の席へ戻った。