そんなに慌てなくても、どこにも行かないのに…。
「はいっ!」
「ありがと…」
ニコニコとあたしの顔を見る。
「ねぇ…」
「ん?」
「麗美にとって、亜美奈はどういう存在?」
「え?」
「本当のこと、話してよ。友達だと思ってたのは、亜美奈だけ?」
ポロポロと涙を流す亜美奈。
「あ、亜美奈?」
「麗美、亜美奈のこと嫌い?」
亜美奈、不安に思ってたんだ。
「嫌いじゃないよ。…友達だよ。」
「ほんとぉに?」
泣いて、目が真っ黒になってる。
あんなにメイク、気を付けてたのに。
「……亜美奈、心配してくれてありがとう」
ギュ、と亜美奈に抱き着く。
あたし…友達と思える存在が、初めてできたかもしれない。
亜美奈になら―……
「ねぇ亜美奈」
「ん?」
「あたしの話、聞いてくれる?」
「もちろんだよ…!」
そしてあたしは、亜美奈にすべてのことを話した。
親のこと。
高橋のこと。
杏ちゃんのこと。
「……そっか」
すべてを話し終わった後、今度は亜美奈があたしを抱き締めた。

