三 サングラスにコート、全てを高級ブランドで覆い尽くした金子美月は、本田真理子と産婦人科に行くため、マネージャーの小竹とともに博多駅にやってきた。 暖房の効いた博多駅はさすがに暑かったのか、美月はカッコ良くコートをぬいだのだが、何故か人混みの中で座り込んだ。 「うっうぇ・・・」 美月は座り込みその場で吐いてしまった。 周りの人達は美月に注目したものの、誰もスパイスキッドの金子美月とわかるものはいなかった。