デキちゃってない結婚

 真理子はスッキリした気持ちだった、何もかもをリセットした。

嘘を言ったんだ、これからのことは仕方ないことだ。そう思い笑顔で振り向いた。

そんな真理子の姿を見て、夏歩は励まさないと、そう思ったが、何を言えばいいかわからなかった。

でも純一の方は笑顔で振り向いた真理子に笑顔で返しこう呟いた。

「のどが渇きましたね」

 まさかだった、夏歩は純一の空気をよまない言葉に、連れてきたことが間違いだったと思った。

「そうだね」

「あの、コーヒーでも買いに行きませんか?」