自分で言った言葉だったが小竹は残酷だと思った、自分が子供を授かった時はあんなに喜んだのに、でも今の美月の顔は絶望している、こんな状況で、産め、とは言えなかった。親がこんな状態で産まれてくる子供何て幸せになれない何て屁理屈を考えたわけでは無い、産まれてもないのに幸せにならない何て決めつける方がバカだ。ただ・・・このままいったら美月がおかしくなってしまう。相手の女性の為にも決断は早くした方がいい。

「美月、明日その女性に会いに行こう、仕事なら体調不良と言えばいい、私も着いて行くから心配するな、二人で決断しなさい」

 そう小竹はやりきれない気持ちを閉じ込めて、美月にケータイを持たせた。