先がまだまだ続くようだったので、一気に読み飛ばすと解除の呪文を唱え始めた…

「゙…レテシ・ルシア・サラ・ダイグ・ラ・ソシヤル・デイ……゙」

延々と続く呪文を、一字も間違えずに詠唱していく…

正直、疲れてきた…と、そんな事を思い始めた頃に、全ての呪文を唱え終えた。

そして最後の一文に、こう書いてあった…

{最後に、正しい呪文を唱えよ…}と…

「゙ハスミ・クライス・イルギス・スイミ…゙」

…最後の呪文を集中して唱えると、魔法が発動して…

そして呪文が解除された…

「やった…!」

「おぉ…これは素晴らしい…」

「やったね、少年♪」

「さすがですね〜深谷君」

それぞれから、賞賛の声が上がった。

ちゃぶ台の上に包帯を取ってのせていた左手首に、全員の視線が注がれる中、それは起こった。

「…消えて…く…」

キラキラと七色の光沢を放つウロコが、ゆっくり消えていくと、自分の肌に戻っていった…