「へ〜それはすごいな〜今度聴かせてよ〜」

「いいですよ〜」

「深谷君は?」

「…チェロです、オケ部で…」

「へ〜コレは驚いたな〜…その身長で?」

「…」

あ、ちょっと言葉が足りなかったな…

「いや、ごめん、えっと〜」

「山形さん、深谷君の身長があれば、チェロの演奏は充分可能ですよ〜?どちらかと言うと、指が大変でしょ〜?深谷君」

戸川先生がさりげなく、間に入ってくれた。

「ええ…そうですね」

「山形さんも、一回見てみるといいですよ〜?感動しますから」

ハル君が穏やかに笑った。

「私も見ましたよ、深谷君…春の演奏会では、チェロ協奏曲をやられていましたよね?」

高田さんはスコップを握りしめながら、話に加わってきた。

「秋の文化祭でも、協奏曲をおやりになるんですか?」

「はい…」

「すごいな〜オレ絶対見に行くから」

「文化祭か〜ハル君呼んでよ〜」

「いいですよ?」

「ありがと…でも君達が練習している所、見た事ないけど?」