しばらくの沈黙の後、山形さんが動く気配がしました。

「…じゃあ、行きます…ご無事で…」

…ふだん陽気な人の真剣な声は、グッと胸に響くものですねぇ…

「…了解しました」

「え…戸川先生?深谷君?」

「深谷君!修子ちゃん?!」

高田さんと生島君が、その場を強引に引きずられて行くのが気配で分かりました。




深谷君を見ると押し黙ったまま、静かに目を閉じていました…

この年で、もうすでに人生にあきらめをつけたようです…

心は大人なんですね〜深谷君は…

…でも私は、あきらめは悪い方なんですよね〜まだまだ子供なんです…

あらゆる可能性が、私の中に眠っている限り…

「私は、あきらめませんよ〜…」

「…先生?」

私はその場に座って目を閉じると、前世の記憶へ意志を持って問いかける事にしました。


゙…どうすれば良いですか?ルド…あなたは、何か知っているのではないですか…?このピンチを切り抜ける方法を…゛