小さな背中が寂しげに見える。
 そしてふと悟った。
 昼間から真純が何を不安に思っているのか。


「真純」


 進弥の声に、真純はピタリと立ち止まった。


「オレ、ここにいるから。絶対、どこにも行かないから」
「うん。わかってる」


 小さな声でそれだけ言って、真純は自室に入っていった。

 真純の様子は少し気になるが、あいつの様子も気になる。
 今は集中して仕事を終わらせる事が、真純の不安を取り除く事に繋がるはずだ。

 進弥は気持ちを切り替えて部屋に戻り、パソコンの前に座った。

 掲示板には常連たちが続々とやって来始めた。
 下品な雑談や日常の愚痴などで、盛り上がり始める。
 時々盗撮写真の投稿や、怪しいエロページへのリンクが書き込まれたりもする。