「昔の”シンヤ”と同じような事してたわよ。ウィルスを売ったり、ハッキングを請け負ったり。だからあなたじゃないって思ったの」

「はぁ……。で、そいつがハルコにウィルスを?」

「多分ね。クリスマスに派手な花火を打ち上げるとか、今準備中だとか意味深な事言ってたのも気になるのよね」


 会社からアクセスしていたのもあるし、ハルコによる護衛も当てにならなかったので長居は出来ず、課長はもやもやした謎を抱えたまま引き上げたらしい。

 クリスマスまではあまり時間がない。
 課長はハルコだけに関わっているわけにもいかないだろう。

 課長が進弥をまっすぐ見据えて命令した。


「特別に許可するわ。ハルコと会社を守るため、あいつの事を調べて」