ちゃんと仲直りできたようでホッとした。
 多分少女も同じ事を思って、微笑んだのだろう。

 進弥は隣を歩く真純の手をそっと握った。

 少し驚いたように、真純は進弥を見上げる。

 外でベタベタするなと、手を振り払われるかもしれないと思ったが、意外にも真純は、黙って進弥の手を握り返した。

 進弥は心の中で、密かに誓う。

 この手を決して離さないようにしよう。
 二度と真純を不安にさせないように。




(第2部 完)