少ししてシンヤは、大きく息を吐き出しながら身体を起こした。 「ま、いっか。ゆうべ真純さんの本音が聞けたし」 「真純さん」に戻っている。 どうやら散歩に行っていた犬が、帰ってきたらしい。 それはさておき、ゆうべという事は、まだなにか恥ずかしい事をやらかしていたのだろうか。 「本音って何?」 ドキドキしながら尋ねると、シンヤはイタズラっぽく笑った。 「僕がいない間、寂しかったんでしょ?」 含みのある言い方に、何を言ったんだか全く記憶にない真純は、益々動揺する。