猫が好き!



 撫でられたのは首筋と鎖骨なのに、背中の真ん中から太股の裏側辺りまで、ゾクリと妙な感覚が走り、真純は大声で叫んだ。


「は、初めてだから!」


 シンヤは手を離し、嬉しそうな顔で真純を抱きしめた。


「やっぱりそうなんだ。反応も超かわいい」


 小馬鹿にされているような印象は否めないが、てっきり呆れられると思っていたので、この反応は意外だった。


「じゃあ、今から記念すべき初めてを体験するんだね」
「い、今から?!」


 慌てて逃れようとするが、ガッチリ抱きしめられていて身動きが取れない。

 すでに日は昇り、カーテンは引いてあるものの、部屋が妙に明るいのも落ち着かない。