撫でられたのは首筋と鎖骨なのに、背中の真ん中から太股の裏側辺りまで、ゾクリと妙な感覚が走り、真純は大声で叫んだ。
「は、初めてだから!」
シンヤは手を離し、嬉しそうな顔で真純を抱きしめた。
「やっぱりそうなんだ。反応も超かわいい」
小馬鹿にされているような印象は否めないが、てっきり呆れられると思っていたので、この反応は意外だった。
「じゃあ、今から記念すべき初めてを体験するんだね」
「い、今から?!」
慌てて逃れようとするが、ガッチリ抱きしめられていて身動きが取れない。
すでに日は昇り、カーテンは引いてあるものの、部屋が妙に明るいのも落ち着かない。



