「やっぱり初めての時は覚えてて欲しいしね」 真純はドキリとして問い返した。 「なんで初めてだってわかったの?」 匂いでもするんだろうか? シンヤは少し不思議そうな顔をした。 「え? だってオレ、真純とはまだキスしか……あれ?」 シンヤが眉を寄せて首をひねる。 「しまった」と思った。 いずれ分かる事とはいえ、フェアリー候補である事を、自ら暴露してしまったようだ。 いやいや、いずれって何だ、いずれって、と自分にツッコミを入れていると、シンヤも気付いたらしく、笑顔で問いかけてきた。