そしてシンヤは再び身を屈めると、目の前でイタズラっぽく笑って尋ねる。 「ね、もう一回キスしていい?」 「う……」 一瞬ためらった後、真純は小さく頷いた。 「……最後だから……許す」 途端にシンヤは、大げさにのけぞって言う。 「えぇ? 最後まで許しちゃうの? まいったなぁ。オレ今、持ち合わせがないし……」 何の持ち合わせかは、あえて追及しない事にする。 「ちょっとコンビニに行って……」