由紀は俺らの方を見ようとせずにただビクッと反応するだけだった。 「はは…ごめん。邪魔するつもりはなくて!ほんとごめんね」 やけに早口で言って走って去って行った。 「由紀…」 本当は今すぐにでも追いかけたい。 さっきこけた時にあいつの膝が青くなってたし おそらく床で強くぶつけたんだろう。 「あんた…こういう時意気地がないよね」