真紀の目にも涙が溜まっていた 「私、ずっと見てきたもの…ずっと由紀のこと大切にしていたあんたのこと見てきた」 ぎゅっと自分の拳を握っている真紀の手には力がこもっていることが遠くに居ても分かった 「あんたがどれほど、由紀を好きなのか知ってる…私だってあんたのこと見てたもの」 「は?何…言ってるんだよ?」 訳が分からない、そんな顔を浮かべる ホントこういう時の翔太は鈍感なんだから