とある神官の話






「おつかれさん」

「ええ。本当に」

「ジャンネスさんに助けられたな」





 二人揃ってお呼びだし。相手が相手だともはや何も言うまい。煩い上をちょっと黙らせてくれたジャンネスに感謝だ。

 聖都へ戻ってきたばかりであるランジットにも迷惑が、だなんて考えとない。道連れだ。ランジットもランジットどそれは"いつものこと"なので黙っていた。





「お前さ、最近"素"が出てきてないか?」

「素?」





 聞き返した私に「ああ」とランジットは頷く。






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