――――――聖都。




 亜麻色の髪をゆったりと紐で結わえ、顔には疲労「はぁ」




「お疲れ様です。猊下」

「ったく。毎年この祭事は疲れる」




 三日間という期間は長かった。
 肩や首を回すエドゥアール二世は溜息まじりにそう言った。
 ノーリッシュブルグにてリリエフの出現。他にも続々と出てくる問題。そして―――――馬鹿息子。エドゥアール二世は一体誰に似たんだ?と思う。
 昔からあいつは、才能はあった。だが、心配な面もあったのだ「あの馬鹿息子はどうするのやら」




「ミスラが舞台を整えると?」

「ああ。今ではないとはいえ、名は上がるでしょうね」

「だろうな。ミスラが舞台を整えたとして、奴ははいそうですかって受けると思うか?」




 現在、副局長代理をしているエドガーが苦笑。まあそうだろう。
 前に同じく名前が上がったときは「なるかばーか」的な発言をしたのは有名で。野心があるのかないのかわからない。ただ、何か考えているというのはわかる。