「あのハゲ共が動いているようだ」
「ヒーセル枢機卿たちが、ですか」
ミスラがいつだったか食ってかかった枢機卿がそこにいた。あまり良い噂は聞かない。裏があるとミスラはいっていたが、とキースはその姿を見ていた。
"あの馬鹿"が突っ走り、ノーリッシュブルグへ向かって。それをいわなくてはならないと重い足どりで猊下のもとへ行ったら、「さすが俺の息子!やるなぁ」と教皇らしからぬ言葉にもはやどうしたらいいのか、キースはわからなくなった。わかってはいたのだが。
「禁書の件に関わっていると見る。だがノーリッシュブルグにあるとされた禁書が、ばらばらにされたらしい」
「それは……」
禁書の件で向かわせている彼らはどうなるのか。
ヒーセル枢機卿がこちらに気づいた。見上げる者と、見下すもの。憎々しげな顔をしたヒーセル枢機卿は去っていく。隣のミスラといえば、キースは顔を引き攣らせた。
―――――この人笑ってたのか!
やはり最強すぎる、とキースは再び痛みはじめた胃を心配しながら、ミスラの言葉に耳を傾ける「祭事が」


