疲れた。酷く体が重い。
珍しい力の持ち主として、名前が知られたことに私は不快だった。どうして普通じゃないのか。囁かれる陰口は悪化し、友人らしい友人がいなかったあの頃。酷く荒れていたように思える。
"君の能力は極めて珍しい"
それはレッテルだ。聖都からのレッテルはそれなりの効力があった。田舎とは違う。人の目か変わる。少なくても"能力持ち"は私だけではないから。ただ―――私は人付き合いが苦手だった。性別に関わらず、人が怖い。
信じれば裏切られる。他人だから仕方ない。ただ、辛かった。ああだのこうだの、面と向かっていえばいいのに。いっそのこと破壊してやろうか。力を見せ付ければ近寄らなくなるか。
「可哀相にね」
「……」
「貴方は一人ぼっち。いつもそう」
女の声がした。


