とある神官の話




 背中に衝撃。体を倒したのはレスティだ。顔を上げると、あちこちで炎が燃える。だが単なる炎ではなく、その先には腕を振り上げたラッセル。そして――――「ハイネンさん!?」

 血まみれのハイネンである。衣服は血まみれの他腹部に大きな破れ。何があったんだ、と言うまえに腰に腕。レスティ?と思ったら「しっかり捕まっとけぇ!」という声と衝撃。

 レスティはというとハイネンに駆け寄っているのが見えた……じゃなくて。




「うわっ」




 巨大な柱。しかも美しい透き通った氷の柱。起用に私を抱えたまま柱で足場を作る。

 ヨハンもまた能力持ちで、水などを得意とする。一方レスティは治癒能力だ。顔色の悪いハイネンに肩を貸していた。


 地面には、ぶよぶよした何か。あれは何と言うのか。例えると黒色のゼリー。しかもでかい。一メートルは超えている。人型にも見える。
 観察はそこまで。ラッセルやレスティ達が待避。




「凍っちまえ!」




 炎から一変。一面は氷結地獄。やりすぎだ!という声は多分レスティだろう。

 ヨハンは私を抱えたまま「爆ぜろ」と言えばその氷結地獄が崩壊。短い悲鳴を上げた私をヨハンは抱え、地面に着地。空中やらなにやらで私は思わず地面に手を着いた。

 炎と氷で、黒いゼリーが姿を消した。が、「しぶといな」という声の通り。残ったゼリーがあちこちで燻るように動く。はっきりいって気持ち悪い。