とある神官の話




 レスティが何か感じて開けるなと言ったのだが。





「困りましたね」

「ええ……。恐らくは"能力持ち"の仕業でしょう」





 教会から離れ、宛てもなく歩く。もちろん自分達以外の人影はない「あ」




「そういや――――」




 ヨハンが何か言おうとした時。建物の奥がオレンジと赤。立ち上がるそれは紅蓮がごとく。まるで生き物のようにのぼり、消える。悲鳴。

 レスティやヨハンと視線を交わし、走る。先頭はヨハンだ。それにレスティが続く。あまりスピードを上げないのは、私への気遣いか。それでもヨハンは少し先を行っていた。

 雪が無い分歩きやすい。むしろ冬服なのが暑いくらいだろう。




「なっ」

「伏せろ!」