溺愛の王子様






他人の俺の、唯一の救い。


それは、大勢のなかのひとりである可憐のアド変メールの宛先に俺のアドレスがあることだった。



あぁ、よかった。


そう思いホッとして、そんなことで胸が高鳴る。





ーーーーーー


高1、現在。

同じ学校、同じクラス、そして、…隣の席。


神様はどうやら、まだ俺を見放したわけではなさそう。


だから、勇気を出した。

ただ淡々と音読を終える彼女を待ちながら。




「滑舌、よくなった?」


ふと、こちらに視線を向ける可憐。