「しっかり握っててね?」


李來の言葉に従う。
ブランコが動きだし、自然と笑顔になる。



この日が李來との初めての出会いだった。




それから、家も近所だったので、毎日のように遊んでいた。




ーーーーーーそれから、1年が過ぎた頃。




「今日から此処は二人の秘密基地!内緒だよ?」


唯奈と李來の家の中間にある小道から、小さな穴があいている、しきりの壁…その中に入ると使われていない家が1つ。




家の中には入れないけど、中庭と思われる所に出る。
いつしか二人の遊びものが置かれていった。