竜也は、しばらく黙ったあと…また喋りだした。 「夏希ちゃん…偉いんだよ。俺が先生につかまって資料とじやらされるとき、『わたしもやります』…って…」 「…だから夏希も、この時間にまだこんなところにいたのか…」 …知ってる。 夏希はそーいうお人好しだって。 …よーく知ってるよ……。 ──ガタンガタン もう駅は見えない。 あいつも見えない。 でも、聞こえなかった彼女の“声”が、俺の頭でリピートする。 聞こえなくても…わかった。 『陽』 確かに、そう言ってたんだ。