あたしは、先生の話も聞かないで、机へと目線を落とした。
とにかく、居心地が悪い。
普段接しない男の子が居るだけで、気を抜けないっていうか…。
もう、早く終わってよ~!!
早く帰りたい!
そう、あたしが頭を抱えていたら…
「おい!咲川!聞いてるのか咲川!」
「へっ…!?はっ…はいぃっ!」
─ガタッ
先生に名前を呼ばれ、勢いよくイスから立ち上がる。
「な…なんでしょう?」
「…なんでしょう、じゃないだろう。順番に自己紹介をしろといったはずだ。……聞いてなかったのか?」
「ヒィイッ…す、すいません…!」
いかにも体育会系の先生に睨まれ、あたしは思わず変な声で悲鳴をあげる。
「…クスクス。やだー。あの子おもしろーい」
クラスの人たちに、次々と笑われる。
ふと、詩織の方を見ると、詩織はあたしを見て苦笑いをしていた。