「じゃ、彼女に…」

「いや」


最後まで聞かずに拒否をする


「…じゃ、どーしたらいいのさ」


ムスッと膨れるお子様な大樹

そんな大樹に言ってあげる


「私は、アイドルと結婚するんだから。かっこよくて、優しくて、経済力があって…そんな人と結婚するんだから」

「…アイドル?」

「うん、しかも、アカデミー賞とか取るような素敵な人!」

「アカデミー賞…」


さすがにここまで言えば諦めるでしょ

芸能人になんて、なろうと思ってなれる物じゃないし

アカデミー賞もまた然り…

要するに、大樹に私のお婿さんは無理なのよ