「嫌だ!嫌いになんないで!!」

「は?」


いきなり聞こえた声に振り返る
そして、視野が真っ暗になった

見慣れた制服のシャツ
嗅ぎ慣れた匂い


「…大樹?」

「絶対嫌だ!嫌わないで!俺、生きてけない!」


ぎゅーぎゅー締め付ける腕
私は今、大樹の腕の中に居るようです

でも、なんで?


「大樹…夢崎さんと一緒に居たんじゃ」

「うん、居た。でも、瑠璃が…呼んでる気がしたから帰ってきた。そしたら、瑠璃が…俺のこと嫌いになるって…言ってたから…」


そんな泣きそうな声出さないでよ


「…バカね。そんなに簡単に嫌いになれる訳ないじゃない。まぁ、大樹が妬かせ過ぎたらどーなるか分かんないけど…」

「妬く…うぅ、ごめん」


どーやら気づいたらしい
私がヤキモチ妬いたことに