俺は生徒会室に行った。

「武田、いる?」

「ああ。」

「冬のゼミ、行くだろ?」

「ああ、行く。」

武田は気のない返事をした。

「何?何かあった?」

「別に。」

「桃ちゃん、元気かな?ここんとこ顔を見ないけど。」

「・・・・・」

「彼女、多分まだヴァージンだ。」

「・・・・・」

「俺、もらってもいい?」

「そんなこと、なぜ僕に聞くんだ?」

「だって、そうだろ?

桃ちゃんはおまえのことが好きなんだから、

好きなヤツにあげたいって思うのが普通だろ?

それとも、おまえ、

彼女の気持ちを知ってて冷たくあしらったんじゃないだろうな?

武田、どうなんだ?」

「女は強いんだ。少なくとも僕が思っているほど弱くない。

彼女にはこの先新しい恋がいくつも待っている。僕が関わる必要はない。」

「おまえ、まだ2年前のことを引きずってんの?

女々しいヤツだな。見損なったぜ。

彼女がおまえと同じ想いを味わうとは限らないじゃないか。

桃ちゃんはそんな子じゃない。

例えおまえに断られても彼女は自分の中でちゃんと整理できる。

おまえとは違うんだ。

俺が彼女と付き合ってもおまえにだけは文句を言わせないからな!」