「…わ、私からもお願いします!」 「…———わかった。絶対に紗菜を泣かせたら、葵くん…君を許さない」 「ありがとうございます。…絶対に泣かせはしませんよ」 …お兄ちゃん、ありがとう。 葵、ありがとう。 こんな幸せな人間で私…いいのかな? 「…ところで、明日は何か予定…あるのか?もしよかっ——「明日は紗菜とデートです」」 お兄ちゃんの言葉を遮って葵が言った。