お母さんは目をまん丸くしている。 やっぱり、びっくりすると思った。 「智樹…元気だった?」 「うんっ!…でもね…?」 「うん?」 「お父さん重い病気にかかってて、お兄ちゃんとアメリカに経つんだって…。あとね…お父さんは今でもお母さんを愛してるって…」 そう言うとお母さんの目から涙が零れ落ちていた。 「…そっ、うだったのね…」 「うん……あ、これお兄ちゃんの電話番号。電話頂戴だって!」