そういうと心愛ちゃんは「出ましたよ、この天然紗菜」とつぶやいた。 「ん?なんのこと??」 「なんでもないわよっ!…ほら行きなさいっ!」 「うんっ?…ありがとうっ!」 あ、いったん外に出なきゃ! なに中に入っちゃってんだろ。 外に出るとにぎやかな声は小さくなり静かになった。 「あ、紗菜!お前どこ行ってたんだよ!」 「な、流れで中に入っちゃってた」 あははと笑うと葵も笑い始めた。