そうして、また数分経ったころ──… ──ザワザワ…ッ!! 「∑っ!?」 風に踊っていた木々が、ひときわ大きな音を立てて揺れた──…。 「な、なに…?」 絞り出した声は、自分でも分かるくらい震えている。 “何か”がいる気配はする。けれど、その“何か”が分からない…。 よし……ここは、勇気を出して! 「だ、誰かいるの…?」 ──…ガサガサッ!! 「!?」 木々の間を光る“何か”が近づいて─… …というより、 ──…ゴツッ!! 飛んできた。