巫女と王子と精霊の本




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「…ぃ……」


……えっ………?



「お……ぃ…」




なんだろえ、声が聞こえる。
あれ、私は…どうして……




「おい!鈴奈!!」


「!!」



エルシスの声で私は飛び起きる。
すると…



「ここは……………?」




そこは美しい自然に囲まれた大きな島のようだった。
ただし……




「う、浮いてるっ!!?」



空に浮く浮島だった。
空が近いが、見渡せば島には都市が築かれており、その頂には城のようなものが見えた。




「やぁ、何とか無事だったみたいだね」


ハミュルが笑みを浮かべながら私の頭を撫でる。



あれ……?
初めてハミュルの手に触れた時よりも実体のあるその手に首を傾げる。
声も前よりはっきり聞こえた。



「どうやら、ここだと私は思念体ではなく実体でいられるらしい。感覚がしっかりある」




ハミュルは不思議そうに私に触れた拳を閉じたり開いたりした。



「ここに見覚えはあるのか?」


エルシスの質問にハミュルはうーん、と唸る。



「よくわからないけど、私はここの空気を知っているみたいだ。何故か懐かしく思う。私の帰る場所だと素直に思う」


ハミュルは城を見上げた。




その姿が、あの夢と重なって見えた。



「…音羽、その名前に聞き覚え…ない?」


「おと…は……?っ!?」



ハミュルはその名を口にした瞬間涙を流した。



「ハミュル?どうかしたのか?」

「い、いや…なんでか、涙が止まらない。なんなんだろう…」




ハミュルも困惑しているようだった。



やっぱり、あの夢とハミュルは何か関係があるんだ。
泣いてるハミュルがそれを意味している。




「ハミュル、私ね…」





私は夢で見たことを話した。
それが何かのきっかけになってくれたらと期待をこめて…