巫女と王子と精霊の本



「エルシス、もう大丈夫だからね…」

「くっ…」


エルシスは苦しそうに唸っている。


「エルシス、これを飲んで」


私はエルシスの唇にビンの縁をつけ少し流し入れた。


「ゴホッ…ゴホッ!!」


…エルシス……
駄目だ、全く飲もうとしない…


「…仕方ない」


私はビンの水を口に含むと、エルシスの唇に自分のを押し当てた。


「んぐっ…」


エルシスが苦しそうに唸る。


それでも無理矢理唇を塞いだ。


お願いっ……
ちゃんと飲み込んで!!!


―ゴクンッ


するとエルシスが水を飲み込んだ音が聞こえた。


唇を離してエルシスを見ると、エルシスの顔色がみるみる良くなっていく。