巫女と王子と精霊の本





「なーに?挙動不審だなぁ。寝ぼけてるの?朱美だよ、朱美!」



朱美?
フェル!!いったいどうなってるの!?



「おはよう…」

「ひうっ!!」




今度はなにっ!?


慌てて振り返ると、今度は黒髪で長髪の女の子が立っていた。



「おはよう!千尋!」



朱美ちゃんが黒髪の女の子に手を振る。



「千尋…ちゃん、お、おはよう!」



ぎこちないながらもあいさつをすると、
無言で頷いた。



「千尋!いつも暗いなぁー!もっと元気に、笑顔で!」

「うん…」



本当だ、暗い!!
とてつもなく暗いよ!!


どうやったらこんな不思議な友達グループができるの!?


「教室行こうか!ほら、鈴奈も遅刻するよ!」




考え込んでいると、朱美ちゃんがこいこいと手招きをする。


「3ーB」

「………え?」


「今日は…自習しかないから…」



千尋ちゃんがボソリと私に耳うちする。



「授業、ない……」

「え、あ、あぁ!そうなんだ、ありがとう!!」



びっくりした……。
クラスがわからないこと、気づかれたのかと思った……



どうして、教えてくれたんだろう…?
私が戸惑ってるのに気づいてくれた…とか?




「ほーら!行くよー!!」

「あ、うん!」



朱美の声に促されて、私たちは教室へと向かった。