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陣営まで戻ると、すでに魔物と兵が戦っている最中だった。
その中で戦っているであろうセキの姿を探す。
「セキ!」
姿が見えない。
これだけの兵と魔物がいれば見つけるのは難しい。
「大丈夫だ。ギオウ国の隊が正常に機能している、セキが指揮をとってるんだろう」
エルシスが私の肩に手をおく。
「逃げろとは、言わない。お前は聞き入れてくれそうにないからな」
「さすがエルシス。私の事わかってる」
そう言って笑うとエルシスは困ったように笑った。
「ただな、俺の後ろから離れるな。絶対に守ってやるから…」
漆黒の瞳が真っ直ぐに私を見つめる。
それだけで大丈夫、そんな安心感が不安を打ち消していく。
「うん、傍にいる」
約束する、そんな意味をこめて強く頷いた。
エルシスはそれを見届けると、真っ直ぐ前を見据え剣をぬく。
「怯むな!!己の剣を信じろ!」
「オォォォォッ!!」
エルシスの一言で士気が上がる。
そしていっせいに魔物の群へと兵達が向かっていく。
「ハァァッ!!」
―ザシュッ!
エルシスは隊の後方で私を守りながら戦う。
―ドクンッ
「なんだろう……」
すごく胸騒ぎがする。
―ドクンッ
ううん、胸騒ぎとは違う…
でも、この感覚……
『―鈴奈』
「っ!!」
この声は!!
「おい!鈴奈どうした?」
エルシスが様子のおかしい私に気づき肩を掴む。
「来る…」
もう一人の私、あの人が………
「来る?何がだ!?」
「黒の結末を綴る者…」
「!!」
私の一言で察したのか、エルシスが息をのむ。


