「これが…最後の物語…」
これで私は………
この世界から消える……
「…姫サン」
「!!」
声が聞こえた方へ振り向くと、そこにはセキがいた。
「セキ!」
「物語が綴られたの?」
その言葉に頷く。
そう、最後の物語が綴られたんだ。
私ができる最後の…
「セキ、いたの気づかなかったな。どうしたの?散歩?」
「姫サーン?」
「う、うん?」
何故かセキは黒い笑みをまんべんに浮かべて私に顔を近づける。
「え、え?」
「今、何してたのかなー?」
げ、やっぱり誤魔化すのは無理か…
「うっ……」
「姫サン、一人で無理してない?こんな所で一人で悲しそうな顔してさ…」
「セキ……」
セキは私の頭をポンポンと撫でる。
「どうせ、また一人で背負ってんでしょ。まったく……」
「……ごめん…」
「…鈴奈、俺は鈴奈にそういう顔、させたくない。辛いなら俺に話してよ」
…セキ………
「セキ、ありがとう。私は…話す事でその人にこれから起こる悲劇に絶望してほしくなかったの…」
私は噴水の縁に腰かける。
それに合わせてセキも私の隣に腰かけた。


