巫女と王子と精霊の本




―みんながいてくれて良かった…大好き!


私は近くにいた子馬に抱きついた。


「わわっ!巫女さま苦しいぃ~!」

「ふふっ」


―ごめん、ごめん!
でも……嬉しくてっ!!


なんでかな、やっぱり私、この世界が大好きだ。


嫌いになんてなれない。
この世界を憎いだなんて私は…


「…巫女様?」


―あ…あぁ、ごめんね。
ぼーっとしてたみたい。


「巫女様、そろそろお戻りになって下さい。お体に障ります!」

「はーい」


―ごめんね、もう行かなきゃ。
セレナ様が待ってるからね。


「もう行っちゃうのー?」

「巫女様、また来てくださいね」

「巫女様また来てぐたされ」


―うん、みんなに会いに来るよ!
ありがとう!



私は立ち上がりセレナに駆け寄る。


「ごめん、セレナ!お待たせ!」

「巫女様、すぐに湯殿へ。殿方にお会いになるにはその臭いをなんとかしなくては」

「え、そんなに?」

「そんなに、です。ほら、行きますよ」




はは、なんだかセレナのほうが年上に見えるのはなぜかな?


セレナに半ば引きずられるようにして湯殿へと向かった。