巫女と王子と精霊の本




「…お前には呪いをやろう。愛する心をもった時、その命が消えるように。じわじわと刻印に示して…」



―ドクンッ


…あっ!?
胸が苦しい……なんなの…これ……



「蝕まれて、最後には後悔するのだ。愛なんて知らなければよかったと」



―チクッ


時計の針が動くような音が聞こえた。



「おや、もうたどり着いたようだね。ちょいと相手をしてくるよ」



魔女の気配が遠ざかる。


「……白き者、お前も俺と同じだ…」



誰かが私の頬を撫でる。
触れられた所から体が動くようになっていく。私がゆっくりと瞳を開けると、そこには…



「……ぁ……………」



言葉を失った。
そこにいたのは栗色の髪と瞳をもった男性で、私と瓜二つだった。



「ふっ…驚いているのか?」



男性は皮肉を含んだ笑みを浮かべる。


「……………………………」



私はただただ言葉が出なかった。



どうして…………?
性別は違うのに、双子でもないのに…
ここまで似てる人に会った事は人生で一度もない。