「話…だと……?」
「あぁ、そうさ。そうだね、巫女、黒の結末を望む奴が誰か、知りたくないかい?」
「っ!!?」
え…今なんて!?
黒の結末、そう聞こえたけど……
「知りたいだろう?白の結末を綴る娘」
「…どうしてそれを……。あなたも登場人物でしょ?あなたが何故本の結末の事を……?」
あ……でも………
もし黒の結末を綴る人が魔女に話したのだとしたら…
「黒の…白の結末?なんの話だ?」
エルシスは訝しそうに私達を見つめた。
「おや、ぼうやには話していないのかい?」
「あっ……」
そんなの、話せるわけない……
ここが物語の世界だなんて……
「鈴奈、どういう事だ?」
「……それは…………」
エルシスの瞳を真っ直ぐ見れない。
「知らないなら私が教えてやろう」
魔女が片手を天へとかざす。
「£¢§££§……」
魔女が何かを呟くと、光が瞬いた。
するとそこには……
『う、うわぁっ!!』
「フ、フェル!!?」
それは私に本と世界を託した妖精のフェル。
まさかこんな所で出会えるなんて……
「これが本の妖精なんて笑えるねぇ。いいかい、この妖精がこのアルサティアを作ったんだ」
「その妖精が……?」
「そうさ、そしてこの世界はある一つの物語さ。ある王子が、世界を救うまでの物語」
「……どういう…事だ……?」
エルシスは混乱しているのか、眉間に皺を寄せて考えて込んでいる。
『鈴奈、彼がエルシス王子?』
フェルが私に話しかけてくる。
「うん、あの人がエルシスだよ」
『そう、出会えたんだね。初めまして、エルシス王子。僕はフェル、この世界を作った妖精だよ』
「俺はエルシス・カインだ。この世界が物語っていうのはどういうことだ?」
『君が疑問に思うのはあたりまえだよね。そうだね、しいていうならこの世界は本の世界なんだ』
「本だと!?信じられない…」
そうだよね……
そんなの信じられない。
この世界で生活するようになってから私もこの世界を本の世界だとは思えなくなってた。


