巫女と王子と精霊の本




「や、それは違くて!!うーん、箱が私達を運んでくれるというか…」

「箱が、か?お前の世界には変わった物があるんだな」


エルシス、驚いてる。
この世界と私の世界じゃ何もかもが違うんだな。


実感する…やっぱり私とエルシスは生きる世界が違うんだな…



そう思うと胸が苦しくなった。



「…鈴奈、そんな顔をするな…。お前が俺と違う世界の人間だとしても、今お前はここにいる」

「……エルシス…………」


……どうして……?
私はエルシスを騙してたのに…


そんな優しい言葉をかけられたら…
私は…エルシスに甘えちゃうよ……?



「巫女サマ、巫女サマ。そろそろ野宿の準備しない?」


前を走っていたセキが速度を緩めて私達の隣に来る。


「あ…そうだね!日が暮れる前に準備しよう!」


「あっちに泉が見えたから、そこにしよう」


私達は泉の前に馬をつなぎ、野宿の準備をした。