「オマエはこいつを見るの、




 初めてだよな?」





「うん」





 そりゃ、そうだよ。




 生まれてすぐに捨てられたんだもん。




 覚えてたら、奇跡だよ。






「…玲央、いつもの




 会議室に来い」






 奏太さんが立ちあがった。




 私は奏太さんを見上げて




「私も行っていい?」