奏太さんがバイクを止めたのは、倉庫の前だった。 「あれ?屋敷じゃないの?」 「結婚披露のパーティを今夜行うんだ」 …気が早すぎない? 「今夜…って」 「大丈夫。いつもみたいなのだから」 つまり、乱舞に勝ったときとか、私が戻ってきたときみたいな、アレですか。 「どんな感じなの?」 「…ロケット花火を打ち上げような」 奏太さんが、ボソッと言った。 「え?」