着替えてから、部屋を出ると廊下に奏太さんがしゃがみ込んでいた。 「何してるの?」 私の問いに、奏太さんが飛び上がる。 「いっ…いたのかよ!」 いましたが、何か? 「でも、朝早くから何の用ですか?」 今日は高校の卒業式。 高三の私は、もちろん卒業式の主役。