「俺らもアジト探しするぞ」 病院を出たところで 奏太さんが言った。 「まずは乱舞のアジトの半径三十キロ以内だ」 「わかりました」 奏太さんは私にヘルメットを投げた。 ヘルメットをかぶって、奏太さんの後ろに乗る。 いまだになれないんだよね、しがみつく瞬間。 しがみついちゃえば平気なんだけど そこに至るまでが…ね。 「落ちても拾ってやらねぇからな」 楽しそうに奏太さん。