「結構、いけると思うけど」


涼の顔を観察するようにまじまじと見つめる。


「きれいな二重で大きいから、シャドウが映えそうだ。
 うーん、眉を少しそるぐらいで。
 結構な美人になるぞ」

「しない」


力を入れて否定すると、くすくすと笑った。


「中学の時、怜がやっぱり文化祭で女装してウェイトレスをしたんだ。
 あの顔だからね。
 他校の男子なんて本当に美少女だと思っちゃって。
 告白をされたらしい。
 文化祭後も男とわかっているのに、待ち伏せとか、ラブレターとか攻撃に結構あったらしいよ」


そのレイって誰だ。

涼はきゅうりを斜め切りする。